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2006年10月 3日 (火)

闇の底(薬丸 岳)

 『天使のナイフ』で第51回江戸川乱歩賞受賞。2作目となるこの作品sign01



 冷酷非道な幼い少女を犠牲者とした痛ましい性犯罪事件が発生する。怒りの思いをいっぱいにして、その犯人を追う埼玉県警の長瀬らは捜査を続けていたが、同じ所轄署内でかつて同様の罪を犯した前歴者が残虐にも首を切断され腹部にはサンソンの頭文字「S」を刻まれた殺人事件が発生する。shock



 サンソンとは、フランス革命時代に「死刑執行人」として代々続いた家系の名前である。



 当初は関係ないと思われていた二つの事件であったが、身勝手な欲望で幼女殺害事件が起きるたびに犯行を殺人で抑止しようとするサンソンの予告殺人により、性犯罪の前歴者が首なし死体となって発見される。shock

 幼女殺害と首なし殺人の関係は? 「死刑執行人、サンソン」を名乗る犯人の正体と真の狙いは何か…?



 img20061003.jpg 闇の底

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 本作、幼女殺害事件と首なし殺人事件の捜査場面、それにサンソンの視点からの場面と3つから構成されています。



 読んでいくにつれ中盤あたりでサンソンは誰なのか解ってきますが・・・・・・。終盤で違う人物に導こうとする著者の企みが有り惑わされそうになります。

 プロット的には良かったのですが、ドンデン返しがなかったのがちょっと残念でしたweepが、幼い命が犠牲となる犯罪が続発している今の世の中、同じ年頃の子どもを持つ親としてはただ事ではなくサンソンのような犯罪者を擁護するだろうか?考えさせられる作品でした。また、ラストの長瀬には共感しましたね~



 ミステリーではなくサスペンス的でしたが良い作品でした。



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