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2007年5月11日 (金)

水上のパッサカリア(海野 碧)

 第十回日本ミステリー文学大賞受賞作



 腕の良い自動車整備工・大道寺勉は3年半前からQ県にある湖畔の借家で、一回り近く年下の片岡菜津と穏やかに暮らしていた。半年前、暴走族の無理な追い越しによる交通事故に巻き込まれ、菜津が死んだ――。weep 菜津が育てた飼い犬と静かな暮らしを続けていた11月のある日、が帰宅すると昔の仲間が家の前で待っていた。菜津は謀殺されたのだという、衝撃的な事実を携えて…。



 img20070511.jpg  水上のパッサカリア

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 自動車整備士の主人公には、何か訳ありの過去があるらしい。そんな秘密がいくつも隠されたまま、話は進行していく。この主人公は一体何者なのかは中盤になるまでわからない作りになっています。

 <始末屋>グループの登場やその背景など、いささか乱暴な設定を盛り込んだり、謎と意外性のためのプロットをとったりしながらも、それが有り触れていてつまらないもので終っていない。

 興奮するような活劇や劇的なサスペンスにやや乏しい感じはするものの、湖畔の生活や女性と犬についての回想などが実に精緻に描かれているため、知らず知らずのうちに物語に引き込まれてしまいました。book

 然しながらこの作品、ミステリーではなくハードボイルドタッチ のの物語でした。



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