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2007年12月

2007年12月24日 (月)

ランボー・クラブ(岸田 るり子)

 フランス語など習ったこともない不登校中学生の僕が、なぜ、サイト“ランボー・クラブ”のトップページに掲げられたフランス語の詩を読めるのだろうか?僕はいったい誰なのか?ある日、そのランボーの詩が書き換えられ、その詩が暗示する殺人事件が…。色覚障害の少年をめぐる事件の驚くべき真相。



 img20071224.jpg  ランボー・クラブ

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 昨今、学校へ行かない、あるいは行くことを拒否している子どもが増えている。昔も同じような子どもはいた。しかし、最近は少し違ってきた。行きたいのに行けない子どもがたくさんいるようだ。神経症タイプ、怠けタイプ、うつ病タイプもしくは無気力症タイプと様様である。原因を探し出し、それに合ったカウンセリングを受けることが必要だろう。そして一刻も早く復帰して欲しい。

 本書は、そういった人間関係にとけ込むことができなくなった少年を主人公にしている。この少年は、色覚障害であることを含め、自分に関わる不可解な謎を掘り起こしていくうちに家族からも追いつめられ、逃げ場を失いながらも自分自身を取り戻そうとする態が描かれている。そして、アルチュール・ランボーの詩「母音」に絡めた連続殺人事件の真相を女探偵が解き明かすというもの。

 著者によればこの作品、デビュー作である『密室の鎮魂歌(レクイエム)』よりも先に書かれたもので、非常に愛着があってどうしても埋もれさせたくない、という思いから大幅に改稿し、出版されたようだ。

 だからなのか?前作の『天使の眠り』に比べると伏線が弱すぎる。どんでん返しや『なるほど?』と唸らせるところがなかった。だが、全般的に云えば楽しい作品に仕上がっている。探偵事務所のメンバーの会話がコメディタッチに描かれていて、飽きるところがなかった。

 個人的には、次作“ミツイ探偵事務所”で続編を書いて貰いたい。



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セブンアンドワイ

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2007年12月16日 (日)

ダイイング・アイ(東野 圭吾)

 記憶を一部喪失した雨村槇介は、自分が死亡事故を起こした過去を知らされる。なぜ、そんな重要なことを忘れてしまったのだろう。事故の状況を調べる慎介だが、以前の自分が何を考えて行動していたのか、思い出せない。しかも、関係者が徐々に怪しい動きを見せ始める…。



 img20071216.jpg  ダイイング・アイ

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 雨村慎介は病院のベッドで目を覚ました。頭を殴られて、倒れていたというのだ。慎介は、事件の前後の記憶が一部欠落していた。自分は誰に、なぜ殴られたのか?失われた記憶と、まわりの人間の不可解な行動に、慎介は不信感を募らせていくが・・・。

 近年話題となり厳罰化された道路交通法。車を運転していれば、誰しも事故を起こさないまでも“ヒヤリ”と肝を冷やした経験があるはず。一瞬の気の緩みで事故を起こしてしまい加害者となりうる。ましてや死亡事故となれば、取り返しのつかないことである。本作は、そういった交通事故で死亡した被害者の怨念が伝わってくるようなホラーテイストに仕上げられた作品。

 タイトルの“ダイイング・アイ“とは『死にゆく人の目』。読むにつれタイトルの意味が明確になってくる。そして、事件の真相が明るみになったとき寒気を感じる。先が読めないし、一度読み出したら止まらない、息もつかせない展開は流石sign01東野ワールド。

 然しながら、濃厚な官能描写は必要だったのだろうか?ない方が東野らしいと思うのだが…。



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オンライン書店 boople.com(ブープル)

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2007年12月15日 (土)

交渉人遠野麻衣子・最後の事件(五十嵐 貴久)

 銀座交番、桜田門、鎌倉新宿ライナー、二階建てバス…。都内の各所で爆弾事件が発生する。要求は2,000人の死傷者を出した“宇宙真理の会地下鉄爆破テロ事件”の首謀者・御厨徹の釈放だった。犯人から警視庁との「交渉人」に指名されたのは、広報課の警部・遠野麻衣子。限られた時間の中で、真犯人を突き止め、広い東京から爆弾を発見しなければならない。さもなければ、未曾有の大惨事に見舞われることになる―。shock

 交渉人と真犯人の息詰まる4日間。緊迫のクライマックスまで一気読み、かつてないスケールの傑作サスペンス。



 img20071215.jpg  交渉人遠野麻衣子・最後の事件

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 ある日、銀座のホテルにいた警視庁広報課警部・遠野麻衣子のもとに、奇妙な電話がかかってきた。それは“宇宙真理の会“の教祖・御厨徹を釈放しろという内容だった。その会話の途中で、二丁目交差点近くの交番が爆破された。麻衣子は「交渉人」として、謎の脅迫犯を尽きとめるべく行動を起こしたが、やがて各所で爆弾が見つかり、都心は混乱の極みに達していく。

 犯人の思惑通り情報パニックとなった東京。タイムリミットが迫る中、犯人と交渉しながらも、その犯人と爆弾の所在ををつきとめ、事件を解決していくという警察サスペンス作品。

 本作は、サスペンスの王道のような作品だが、つねに予想を裏切る展開が待ち構えているのに加え、奇抜なアイディアと意外な真相が見事に絡みあって極上の面白さを生み出していた。



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