« 本格ミステリ館焼失/早見 江堂 | トップページ | 聖女の救済/東野 圭吾 »

2008年11月16日 (日)

ガリレオの苦悩/東野 圭吾

 「悪魔の手」と名乗る者から警察と天才科学者・湯川に挑戦状が届く。事故に見せかけて殺人を犯しているという彼に、湯川が立ち向かい…。喜んで謎を解いているわけではない湯川の“苦悩”が描かれる短篇集。



 img20081116.jpg  ガリレオの苦悩

icon



 “ガリレオ”こと湯川学は、帝都大学理工学部物理学科准教授というのが本来の肩書きで、彼の頭脳に目をつけたのが大学の同期である警視庁捜査一課に所属する草薙俊平だ。

 草薙はなぜか人体自然発火や霊視といったオカルト現象が絡んだ事件を担当させられる傾向があり、そのたびに湯川は解決のための助言を求められるのである。天才が人智の及ばない謎を解き明かした活躍の模様は、二つの事件簿『探偵ガリレオ』『予知夢』にまとめられている。

 今回は、『探偵ガリレオ』『予知夢』と同じ短篇集で『落下る(おちる)』、『操縦る(あやつる)』、『密室る(とじる)』、『指標す(しめす)』、『攪乱す(みだす)』という五つの話が収録されている。必ずしも積極的に警察に協力し、喜んで謎を解いているわけではない湯川の“苦悩”が描かれ、彼の人間性が窺える。また、湯川自身が深く事件に関与した作品が多いというのも特色であるし、犯人の心理を上手く取り入れた作品でもある。

 なお、『落下る(おちる)』、『操縦る(あやつる)』は、先日「エピソード・ゼロ」として放送されたドラマの原作である。



stars-3-5-.gif


|

« 本格ミステリ館焼失/早見 江堂 | トップページ | 聖女の救済/東野 圭吾 »

東野 圭吾」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 本格ミステリ館焼失/早見 江堂 | トップページ | 聖女の救済/東野 圭吾 »