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2009年10月28日 (水)

砂冥宮/内田 康夫

 忘れられた闘いの地で男は忽然と消えた――実業之日本社創業111周年特別書き下ろし作品。

 三浦半島の須賀家は文豪・泉鏡花の『草迷宮』の舞台のモデルとなった旧家である。浅見光彦は雑誌「旅と歴史」の取材で、須賀家を訪ね、当主の須賀智文から話を聞く。その須賀老人は、家族に「金沢へ行く」と言い残して家を出て数日後、石川県小松市の安宅の関跡で死体となって発見された。光彦は死の真相に近づくため、金沢へ向かうが、須賀老人の足跡は意外な場所で途切れていた……。



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 本書、内田康夫定番の浅見光彦シリーズ105事件目となる旅情推理小説。話は文豪・泉鏡花ゆかりの地を巡るべく北陸・金沢を訪れた老人の不可解な死によって幕を開け、神奈川県横須賀市と石川県金沢市が舞台である。

 警察は老人が殺害されるまでの足取りを追うが、はっきりとしたことはわからない。 しかし、独自に調査をおこなっていた浅見は、ふとしたことから老人が金沢近郊の町・内灘までやってきていたことを知る。

 毎回、旅情溢れるミステリーでおなじみの浅見光彦シリーズだが、今回は少々趣が違い物語全体を覆っている雰囲気は重苦しさ感じる。また、お約束の恋愛模様と刑事局長の弟という身分バレのシーンがないのが寂しい。“細かく積み重なった謎に浅見光彦が挑む”というお馴染みのストーリー展開ではあるが、それでも読者は思わず謎に引き込まれ、飽きることがないのは、まさに著者の技量であろう。



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2009年4月21日 読破

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