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2012年12月

2012年12月28日 (金)

仮面山荘殺人事件/東野 圭吾

 八人の男女が集まる山荘に、逃亡中の銀行強盗が侵入した。外部との連絡を断たれた八人は脱出を試みるが、ことごとく失敗に終わる。恐怖と緊張が高まる中、ついに一人が殺される。だが状況から考えて、犯人は強盗たちではありえなかった。七人の男女は互いに疑心暗鬼にかられ、パニックに陥っていった…。

 

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 主人公の樫間 高之の婚約者、森崎 朋美は結結婚式場での打ち合わせの帰途、運転していた車の事故で死んでしまう。それから数ヶ月後、高之は朋美の父親から別荘に招待されるが、そこでは思いもよらぬ事件が彼を待っていた。
 別荘には8人の男女がいた。夕食の席上、そのうちの一人が朋美の死について疑いを持っていることを明らかにし、高之は説明のつかない不安に襲われる。そんなことがあった夜、警察から追われている銀行強盗の二人組が別荘に逃げ込んできて、滞在者全員を監禁するという事件が起こる。そして、ついに別荘内で謎の殺人事件が起こり…。
 ストーリーは非常に簡単明瞭、ストレートな展開だ。招待客たちと二人組の強盗との息詰まる駆け引きがテンポよく書き進められ、次第にサスペンスが盛り上がってくる。そして、クライマックスに達した時、とんでもないドンデン返しが待ちかまえているのだ。
 読者の注意が銀行強盗から全員がどのように逃げるのか、あるいはどのように銀行強盗を捕まえるのかに向かっている時に、著者は大きな穴を掘り、笑いを浮かべて、読者が仕掛けに引っ掛かるのを待っている。

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2012年12月12日 (水)

宿命/東野 圭吾

 高校時代の初恋の女性と心ならずも別れなければならなかった男は、苦闘の青春を過ごした後、警察官となった。男の前に十年ぶりに現れたのは学生時代ライバルだった男で、奇しくも初恋の女の夫となっていた。刑事と容疑者、幼なじみの二人が宿命の対決を果すとき、余りにも皮肉で感動的な結末が用意される。

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 かつてライバルだった二人の男、和倉勇作と瓜生晃彦。小学校時代から、クラスのリーダー的存在だった勇作。しかし、勉強もスポーツも、何をやっても晃彦にだけは勝てなかった。そんな二人の関係は、その後も続くのだが…。
 そして現在。日本有数の電機メーカーUR電産社長の御曹司である晃彦は、統和医科大で医師の道を歩んでいた。一方、事情から統和医科大進学を断念した勇作は、警察官となっていた。勇作は、ある殺人事件の捜査で十年ぶりに晃彦と再開する。
 ライバル関係に三角関係。そこに殺人事件も絡んでくるというフルコースである。殺人事件の謎解きも手抜きはないが、メインディッシュはやはり二人のライバル対決の行方だろう。やがて明らかになる、『宿命』の謎とは。

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