海野 碧

2008年1月15日 (火)

迷宮のファンダンゴ(海野 碧)

 東京・調布に自動車整備工場を構えた大道寺勉がテレビの中に見つけたのは、二十三年前、アメリカのサバイバルキャンプ時代に初めて愛を交わした女、マリアン・ドレイパーだった。

 来日中のハリウッドスターのボディガードを務めていて、大きな交通事故に巻き込まれたらしい。入院中の彼女と再会した勉だが、数日後、彼女は突然病院から姿を消した―。



 img20080115.jpg  迷宮のファンダンゴ

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 23年ぶりに再会した女性が突然姿を消してしまう。事件に巻き込まれたのか、それとも自ら姿を消したのか?彼女を探す主人公。

 本作は、その彼女を探して行くにつれ、危険な事件へと巻き込まれていくという、前作の『水上のパッサカリア』同様のハードボイルドタッチの作品に仕上がっている。続編ということだが、主人公と愛犬が引続き登場するだけで独立したストーリー展開になっている。

 前作に比べ引き込まれるところがなかった。主人公はイマイチ立ってなかったし、強いのか?弱いのか?解らない。著者は、この方が人間味があって良いと思ったのかもしれないが、矛盾点が多々あった。それと描写にこだわったためか、話しの腰を折ってしまうところがあり、内容に緊迫感がなく面白さに欠けていた。weep



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2007年5月11日 (金)

水上のパッサカリア(海野 碧)

 第十回日本ミステリー文学大賞受賞作



 腕の良い自動車整備工・大道寺勉は3年半前からQ県にある湖畔の借家で、一回り近く年下の片岡菜津と穏やかに暮らしていた。半年前、暴走族の無理な追い越しによる交通事故に巻き込まれ、菜津が死んだ――。weep 菜津が育てた飼い犬と静かな暮らしを続けていた11月のある日、が帰宅すると昔の仲間が家の前で待っていた。菜津は謀殺されたのだという、衝撃的な事実を携えて…。



 img20070511.jpg  水上のパッサカリア

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 自動車整備士の主人公には、何か訳ありの過去があるらしい。そんな秘密がいくつも隠されたまま、話は進行していく。この主人公は一体何者なのかは中盤になるまでわからない作りになっています。

 <始末屋>グループの登場やその背景など、いささか乱暴な設定を盛り込んだり、謎と意外性のためのプロットをとったりしながらも、それが有り触れていてつまらないもので終っていない。

 興奮するような活劇や劇的なサスペンスにやや乏しい感じはするものの、湖畔の生活や女性と犬についての回想などが実に精緻に描かれているため、知らず知らずのうちに物語に引き込まれてしまいました。book

 然しながらこの作品、ミステリーではなくハードボイルドタッチ のの物語でした。



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