天野 節子

2012年2月 7日 (火)

烙印/天野 節子

 東京の公園で男が絞殺された。身元を調べるうちに、被害者の地元・兵庫県養父市でも数日前に白骨体が発掘されていたことがわかる。発見場所も殺害時期も異なる二つの遺体。だが、警視庁捜査一課の戸田刑事は、事件の関連性を疑い始める。そして捜査を進めるうちに、ひとりの新進気鋭のカメラマン鈴木太郎に辿り着く。
 執念の刑事・戸田と、己の宿命に抗おうとする男の壮絶な闘いが幕を開ける。

 Photo

Stars35

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年1月13日 (水)

目線/天野 節子

 閑静な高級住宅街に佇む堂島邸には、主人である新之助の誕生祝いのため、家族や友人ら11人が集っていた。だが、「めでたい発表がある」と言っていた新之助は、自室のベランダから飛び降り、亡くなってしまう。その死は、自殺として処理されたが、飛び降りる直前に掛かってきた電話の内容は誰にも分からなかった。そして、初七日。哀しみに沈む堂島邸で、新たな犠牲者が出る。謎に包まれた事件の真相を究明するべく、3人の刑事が独自の捜査を開始した。

 img20091229.jpg

 描写は極めて細かい点にまで注意が行き届いて、一つ一つの会話を丁寧に読み進めていかないと事件の真相に辿り着けない。ストーリー的にはよくある内容で、これといって奇抜なものではなかったが、トリックは唸らせるものがあった。

stars-4-5-.gif
2009年7月5日 読破

| | コメント (0)

2007年5月27日 (日)

氷の華(天野 節子)

 吉川栄治文学賞受賞作。



どこに居たって、怖いものや汚いものには遭遇する。それが生きることだ。連続無差別殺人件。あらゆる場所に「毒」は潜む。誰が、何故、何のために?そして事件は・・・それぞれの“名もなき人生“を炙り出す。

 結婚12年の隆之恭子は、誰もが羨む夫婦生活を送っていた。ある日、恭子のもとにかかってきた夫の愛人と名乗る女からの電話。そこで告げられた事実が、彼女を殺人へと駆り立てる。罠が罠を呼ぶ、本格ミステリー。



 img20070527.jpg  氷の華

icon



 本書、事件を起こさざる得なかった犯罪者の動機を基に人間の持つ“弱さ”や“脆さ(もろさ)”というものを描いた作品。

 主人公・瀬野恭子は知的で華やか、プライドが高く何不自由ない生活を送っている。彼女はある瞬間をきっかけに心を凍てつかせ、殺意を抱き犯罪へ…。weep

 トリックを解き明かそうと執念深く追う戸田刑事との攻防が実によく描かれていて、テンポがよく一気に読める作品でした。 プロットも確りとしていた。何よりも、罠に嵌った主人公が逆に罠を仕掛け完全犯罪にするところは面白い。このままラストを迎えた方が良いと思っていたが…、そこはやはり作者の思いなのか、綺麗な幕切れでした。

 次作が楽しみです。happy02



stars-4-5-.gif






セブンアンドワイ

| | コメント (0)